行政書士の実務

「行政書士ってどんな仕事をしてるの?」 行政書士の受験生の頃からずっと私が聞かれ続けた質問です。 行政書士って何をする人なのか、一般的には役所などへ提出する書類の作成、代行をする仕事というように認識されてると思います。 行政書士の仕事は幅広く、作成できる書類の種類は数千種とまで言われています。 では具体的にはどんな仕事をしてるのでしょうか? このサイトでは現役の行政書士が行政書士の仕事の実際を簡単にご紹介します。

行政書士の仕事

お恥ずかしい話ですが、行政書士である私自身、行政書士試験の受験生のころは行政書士がどんな仕事をしているのかはっきりわかっていませんでした。 一般の方と同じようにまあいろいろな許認可の書類を作成して、お客さんに代わって提出するんだろうくらいの認識です。 実際、そうなんですがその頃は建設業許可、車庫証明くらいしか思い浮かびませんでした。

行政書士の仕事は限りない

行政書士で開業して実際に開業してみると、実に様々な業務があることを知ります。 運送関係ですと通行許可、産業廃棄物運搬許可、規制緩和など、飲食店ですと飲食店営業許可、風俗営業許可、深夜酒類提供飲食店営業の届出、など一つの業種に様々な許可、届出が必要なことがわかります。 とてもここに書ききれませんが、社会のほとんどの仕事に許可、認可、届出が必要でありそのほとんどに行政書士の仕事はかかわっています。 行政書士の仕事は限りなくあるといえるでしょう。 また最近では民事法務に力を入れる方も多く、相続関係、内容証明などに特化している先生も少なくありません。

行政書士の仕事は専門化が進んでいる

これら多くの業務を行うことができる行政書士ですが、全ての業務をすることは不可能に近いです。 なんでもやりますといろいろな業務をやっている事務所もありますが、それでもせいぜい十数種類です。 行政書士同士の会合などに行くとわかるのですが、同じ行政書士でありながら皆様々な業務をしています。 あの先生は車関係専門、あの方は会社設立専門、あの方は風営専門とそれぞれ得意な業務をメイン、あるいは専門にしています。 またそれが一番効率がよく、専門化することによって同じ行政書士同士で仕事も紹介しあうこともできます。 自分は運送関係を専門にしているが、たまたま建設業許可の依頼がきたので建設関係の専門の先生に仕事を紹介し、別の機会に今度は運送関係の仕事を紹介してもらったというのはよくある話です。

行政書士の主な業務

行政書士の主な業務にはどんなものがあるのでしょうか。
まず一番多くの先生が携わっているのが、車庫証明、車関係の手続きでしょう。
一番仕事が多くポピュラーな仕事でどんな行政書士でも一度や二度は手がけたことがあります。
しかし、この仕事は単価が安く単発で依頼を受けても、たいした売上になりません。
専門でやっていくには自動車ディーラーなどの顧客をもつことが必要です。
次に多いのが建設業許可です。 建設業許可は申請が大変複雑で面倒です。
依頼も多く、報酬も多いため特化している行政書士が数多くいます。
最近では会社設立に特化している行政書士も多くなってきました。
会社設立は設立後の許認可や法務相談などもあるため多くの行政書士が特化しています。