行政書士実務講座について
行政書士は、行政書士試験と実務がかけ離れており、またその求人先が少ないこともあって、実務経験もないまま開業される方も少なくありません。実際、多くの方が開業後、業務を依頼されながら実践で業務を覚えています。
そのため行政書士実務講座という開業者向けの不思議な(?)ビジネスが存在します。
筆者の同期や知り合いにも開業前にこの実務講座を受講された方がいらっしゃいます。
しかし、そのほとんどの方が後になってあまり役に立たなかったと感想を述べてます。
これは、誤解の無いよう申し上げますが、その実務講座自体の内容が悪いといっているわけではありません。
行政書士の業務はご存知のように大変たくさんあります。
みな、ある程度このような業務をやりたいと決めて開業するのですが、予想外の依頼が来ることの方が多く、結局実務講座などでやったこともない依頼をこなすことも少なくありません。
講座を受けた業務の依頼が開業後すぐ受けられればいいのですが、何カ月か経つうちにほとんど忘れてしまい、結局依頼時にまた勉強し直すという方がほとんどです。
また、業務によっては各県、地方公共団体により申請方法が若干異なるものもあります。
A県の申請用紙をB県にもっていったら受付してもらえなかった、添付書類も違うものが必要だったということもあります。
もちろん、受講されないより、受講した方がよいのはいうまでもありませんが、その費用と効果を受講される前によくご検討された方がよいと思います。
ちなみに筆者はその類のものは一切受けていませんが、開業半年で5つほどの業務をこなせるようになりました。
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行政書士実務の勉強方法
では、実務講座を受講せずに行政書士の実務はどうやって覚えたらいいのでしょうか。
それはズバリ「実戦で覚えましょう」です。
えっそんな無茶なと思われるかもしれませんが、行政書士に限らず士業の業務のほとんどは、お客さんが自分でやることができるものです。
会社設立にしろ、建設業許可にしろ、本来自分で書籍の2,3冊も買えばできる申請です。
当然、イレギュラーな案件や複雑な案件もあるので、多くの方が行政書士などに依頼するわけですが、
書籍などを見ながらじっくり取り組めば、ほとんどの業務はなんとか完遂することができます。
なんせ開業時は幸いにも(?)時間はたっぷりあります。
一つの業務に2、3日かけるなんてことも可能です。
しかし、中には経験がものをいう業務もあります。
何から手をつけていいのやらわからない難しい業務もあります。
そういう業務は先輩に依頼しましょう。
共同で依頼を受けて、先輩と報酬を折半し、業務を教えてもらいながら依頼をこなすのもよし、その業務をあまり覚える気がなければ、いくらかの紹介料をもらい、全てお願いしてしまうという方法もあります。
開業したばかりで仲のよい先輩がいないなんてこともあるかもしれませんが、何もお土産なしで業務を教えてくれといえば、よほど仲のよい先輩でなければ、イヤな顔をされますが、仕事をあげるから共同で受けてくれと言われて断る人はほとんどいません。
顔だけ知ってる程度で十分です。
またこの方法は、色々な先輩とその後のつながりももたせてくれます。
1度一緒に仕事を受けてもらえば、必然的に仲良くなれますし、そうなれば他の依頼の簡単な問合わせにも応じてもらえるでしょう。
そのうち、あいつは依頼をもってくるやつだと周知されると、こちらが頼まなくても親切に色々教えてくれる先輩まで現れます。